2007年04月16日

ポタラ宮 (2007.1 チベット青蔵鉄道旅行記 21)

 


ラサの観光名所と言えば、ポタラ宮だ。
ポタラ宮はもともとした吐蕃王朝第33代のソンツェン・ガムポの宮殿だった。まだチベット地域が他国の応援のもと国を治めていた時代だ。ここがチベットの王宮になったのは1642年、チベット政府「ガンデンポタン」の成立後のことだ。ソンツェン・ガムポの宮殿を拡張する形で、20年近くをかけて建て増しを行い、現在の姿になった。

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ポタラ宮
(2007.1 チベット青蔵鉄道旅行記 21)



ラサの観光名所と言えば、ポタラ宮だ。
ポタラ宮はもともとした吐蕃王朝第33代のソンツェン・ガムポの宮殿だった。まだチベット地域が他国の応援のもと国を治めていた時代だ。ここがチベットの王宮になったのは1642年、チベット政府「ガンデンポタン」の成立後のことだ。ソンツェン・ガムポの宮殿を拡張する形で、20年近くをかけて建て増しを行い、現在の姿になった。

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中央に見える赤い建物は「ポタン・マルボ(紅宮)」と呼ばれる歴代ダライラマの霊廟や居室などがある宗教的な施設であり、周辺の白い建物が「ポタン・カルボ(白宮)」と呼ばれる政治的な施設だ。その居室の数は全て合わせると1000を超すと言われている。我が家より部屋数が995程多い。我が家はまだローンが残っているが、こちらのローンは既に終了しているようで1994年にチベット初の世界遺産に登録されている。




この巨大な建造物は、実は街の中央部近くにある。軽い高山病で足取りが重い身でも、ヤクホテルから歩いて行くことが可能だ。目の前には街を貫く大通りがあり、チベットのシンボルである聖地と言ったロケーションではないかもしれない。しかし未だ地元の人々の信仰対象となっており、正門前の大通りでも五体倒地をする人々が見られる。

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夏などの繁忙期には、前日にパスポート持参で見学の予約をする必要がある。しかし閑散期である2月の春節前には予約などの必要はなく、ふらっと出かけてそのまま見学することが可能だった。



2007年2月の時点で、入場は中央門からになっている。

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中央門をくぐる前の右手でひっそりとチケットを売っている。
地元のチベット人が1元でチケットを購入していたので、とりあえず「票」と一言言って1元を差し出したが、にこっと笑い「行って良いよ」と言われた。ちなみにポタラ宮の入場料は100元のはずだ。事情が飲み込めないまま指示に従う。

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門をくぐるとまず所持品検査がある。検査対象はライターだ。





ここをくぐると所持品検査が行われる。検査対象はライターだ。検査機横の箱には、山のようにライターが入っている。空気の乾燥したチベットの丘の上にある世界遺産だ。火事でも起きようものなら鎮火には手間取るのだろう。ポタラ宮の中は禁煙だ。ちなみにライターは後でここに戻ってくると帰してくれる。私は自分のライターを探していたら、係員が笑いながらその辺の適当なライターを3個くらい渡してくれた。2元の儲けだ。^^

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しかし、これででもまだ火災の不安はあるらしい。
ポタラ宮の中にはあちこちに「火事を防ごう」と行った趣旨の張り紙や看板がある。たばこの火どこか、祭壇や霊廟の火も、また漏電が怖いのか電気の扱いについても、注意事項がイラストで描かれていた。

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正門をくぐり紅宮を目指して階段を登る。標高差は約150m。楽な道のりではない。

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休み休み階段を登ると、紅宮が少しずつ近づいてくる。

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20分も歩くと白宮の上部に立っている。
ラサの街並みが下に見え僅か150mとはいえなかなかの光景だ。もっとも150mといえば東京タワーの半分の高さ。高層建築の少ないラサの街並みが見渡せるのも当然といえば当然だ。

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ここまで登ってきてもまだ入場券を見せろと言われない。
何か特別な事情でもあるのだろうか? もしかして入場料の100元を支払わなくて良いのだろうかと甘い夢を見始める頃、チベット人以外の入場券売り場が現れる。ポタラを個人で訪れた観光客は、全てここまで甘い夢を見るらしい。宿でこの話をすると、われもわれもと夢と挫折についてみんな語った。

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ここで引き返せば入場料の100元は不要だ。ちなみに私の宿は1泊20元だ。階段もたっぷり昇ったしポタラも間近に見たし引き返そうか、などとも考えてしまう。別にここまでやってきてポタラの中を見ないで1500円を節約する意味はないのだが、それほどのがっかり感なのだ。

外国人だけではない。チベット人以外の中国人もちゃんと100元を支払う。夢が壊れて立ちつくす私を追い越すように、中国人観光客が何もためらうことなく100元札を財布から取り出すのを見て、はっと我に返る。実は観光地としての100元はそれほど高くはない。中国は物価に対しての入場料が異常に割高なのだ。中国の政治・経済システムは、貧しい人に必ずしも優しくはない。



正気を取り戻して入場券を買い、ゲートをくぐる。白宮の屋上を少し歩くと、すぐに紅宮だ。

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紅宮の中には、歴代ダライラマの霊廟や旧居室、来客の寝室などがある。

正直、大量の黄金や宝石で作られた巨大な仏塔にはあまり関心が沸かない。しかも歴代ダライラマの霊廟を立て続けに見ても「なるほどね」程度の想いだ。以前なら部外者など立ち入れなかった聖なる部屋なのだろうが、私にはあまり感慨がない。むしろダライラマの居室で「ここで亡命を考えていたのか」などと想像する方がまだ楽しい。チベット寺院の魅力としては、庶民が熱心に巡礼するジョカン(大昭寺)や若者が修行に励むセラ寺の方がよほど大きい。



残念ながら2007年の時点で紅宮の内部は撮影禁止になっていた。
このまま紅宮の中を紹介できないのも寂しいので、転載可能な紅宮内部の写真を少し探してみた。私にとっては大金である100元を支払って見ることができる紅宮の内部は、まぁこんなものだ。

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見学ルートは決められていて、その順路に従って歩くしかない。繁忙期にはゆっくりと見学することができない日もあると聞いた。運良く閑散期だったため、満足するまで各室や霊廟を見ることができたが、それでも2時間強で北側の出口にいた。

確かに腐ってもラサのシンボル・ポタラだ。素晴らしい寺院であり遺跡だ。しかし私に他の寺院ほどの魅力を感じられなかったのはなぜだろう? まるでエッフェル塔に昇った時のような、有名な観光地を追体験している感覚と、「なるほど。とりあえず一度は見ておいて良かったか」程度の想いしか得ることができなかった。

もちろんその感性は人それぞれだろう。
私にある種の感性が欠落していたのかもしれないし、「入場料100元を払わなくて済むかもしれない」という、情けないほどみみっちい夢を壊されたことが、多少影響している可能性もある。




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